【嘘つき彼女の後悔 後編】
10/18 毎日ちょっとずつ更新するのと、一回下げて何日かかかって全部アップするのはどっちがいいのですかねぇ・・・?(迷 取りあえずアスラン視点はカガリより断然やりやすいことが判明(爆 キラ様があんまりに男らしいのはサクも予想外の展開です(ぇ
10/22 また、微妙にアップ(笑 次の更新で全てアップさせちゃいます!漫画で言うとこのクライマックスって感じです!!はやく終わろうよって言う声が聞こえてくるよぉ〜〜〜〜!!うんうん!!
11/12 完全アップ!!!一ヶ月かかってるよこれ!!!(爆 お詫びに最後のアスラン暴走させてみました(笑 完全に街中だということを忘れ腐っている暴挙でございます!!なんちゅー中途半端な終わりですが、シンがとてつもないいい男なんではないかと自分で・・・・言ってみる(orz 駄文ですが、長すぎですが、どうぞ続きから☆
嘘つき彼女の後悔 後編
「行って来ます・・・」 「あのさ・・・アスラン・・・。今日、何時に帰る・・・・?」
「・・・ごめん、分からない・・・」
キラの視線からは、用事を済ませさっさと帰って来いという責めるような気持ちが伝わってくる。 ちらりとキラの向こう側、リビングの方を見やった。
最近、様子がおかしい彼女・・・いつもならキラと並び、笑顔を見せて「行ってらっしゃい」と送ってくれるというのに、今は自室に篭ってしまってろくに顔を見ない日々が続いていた。
「酷い顔してる・・・」 「・・・そうか?」
にらみつけるようなキラに、思わず眉間に手をやって数回ほぐすように撫でた。
「そんなに情けない顔して気にするくらいなら、今日は出かけないでカガリの傍にいてあげればいいじゃん。せっかく久々にカガリから誘ってくれたっていうのに無下にしちゃって・・・」 「随分前からの先約なんだ・・・早々はずせない。それに、いつだって出かけられるだろう・俺たちは・・・」
「この間のカガリの言葉繰り返すみたいだけど、アスラン・・・君は僕たちの兄妹じゃないんだからね。」
アスランの言葉をさえぎるように言い放ったキラの辛らつな言葉に、アスランは肩をびくつかせて黙り込んだ。
「僕は、君と親友だよ。誕生日は僕のほうが上だけど・・・まぁ、アスランをお兄ちゃんと思わなくもないと思ってる・・・。でもね・・・だからってカガリが君の妹になるわけでも、君がカガリの兄になれるわけでもないんだからね?」
「・・・・・・・」
「そうやって妹、妹言って自分の気持ちごまかして、曖昧な態度ばっかとってるからカガリが怒っちゃうんだよ!」
どうして、今まで突っ込んでこなかったのかと思うほどに率直にアスランの悩んでいたことを責めてくるキラに、アスランは苦笑を漏らしため息をついた。
「何で分かったんだよ・・・俺が、気持ち誤魔化してたって・・・」 「だ〜か〜ら!言ってるでしょ!?僕は君の親友なんだって!だいたいそうでなくたって普段の態度でばればれだよ!視線からだだ漏れなんだもん・・・・。カガリの兄なんて僕1人で十分なの!これ以上関係ぎくしゃくさせるようなら、君にはこの家出て行ってもらうからね!?」 「それは・・・困るな・・・・。分かった、今日はなるべく早く帰ってくる。話もちゃんとする・・・」 「まったく世話が焼けるったら・・・。だいたい今日の約束妙にこだわるじゃん、一体相手誰なの?格好からして仕事の相手って感じじゃないし・・・」 「まぁ・・・後日分かるよ・・・楽しみにしてろ、親友さん。」
もう一度、リビングの方に視線を向けてから首を傾げて自分を見るキラに苦笑し、アスランは足早に出て行った。
――――――――本当は、キラより先に俺が胸倉を掴みたかったぐらいだ・・・
それが、アスランの本音。 あふれ出す想いを幼いカガリにぶつけてしまわないように、勝手に彼女が20歳になったら自分の気持ちを告げようと決めていた。 もし、それまでに彼女に自分ではない想い人が出来たら・・・心を封じて彼女を応援しようと・・・偽者でも良い・・・彼女の兄として・・・
でも、そんなこと出来るわけがなかった・・・。彼女の隣に知らない男が立って寄り添っている・・・その光景だけで一瞬で頭の中が真っ赤に染まった。 あのままキラが怒鳴り立たなければ自分はどうなっていたか分からない。キラのように彼と怒鳴りあうなんて、ある意味平和的なことは出来なかったに違いない・・・。 何とか掻き集めた理性で保った自分の決心も、カガリ本人に兄ではないなどと宣言されてしまってからは、情けないくらいに簡単に崩れ落ちていった。
大切で、大事にしたくて、何より愛しくて・・・。気づいたら、失いたくない大事な存在になっていた。
「俺もいい加減、覚悟決めなきゃな・・・・」
決して失いたくないからこそ、自分の気持ちを誤魔化して本人に告げるのを後回しにしてきた。 想いを受け止めてもらえず、兄として傍にいることも許されないのなら・・・何もしなくていいと。
キラの言う通りなのだ・・・。自分はカガリの兄ではない。なら、今の自分は彼女にとって何なのか・・・? 知りたい・・・彼女に別の想う相手がいてもかまわないから・・・。 涙をこらえるように、偽りの関係である“兄妹”を否定してくれた・・・彼女の本心を・・・。
「カガリ・・・・」
つまるような想いを吐き出すように、彼女の名前をつぶやきながらため息を吐き出すアスラン。
「あら、あら、こんな朝からため息ですか・・・・?幸せが逃げてしまいますわ、アスラン」
突然かけられた声にアスランは驚きながら振り向くと、えい、と言いながらアスランの口元に両手を合わせて、何かを捕まえる様子で微笑む桃色の髪の女性が、その整った容姿をことさら美しく見せるようにくすくすと笑って首を傾げた。
「せっかくの、良い天気の休日に・・・何か気分悪くされることでもあったのでしょうか?」
心配をされてるような優しい言葉、しかしアスランには裏の真意がちらちらと見え隠れするようにしか聞こえず、顔をひきつらせながら目の前の両手を降ろさせた。
「別に、今日の貴方との予定でため息をついたわけではないので気にしないで下さい・・・。それより、今日は遅くまで付き合えないことになりました・・・。協力はちゃんとしますからなるべく早めに解放していただけるとありがたいんですが・・・・」
なるべく、言葉を選んで遠慮深げにアスランが告げると、一瞬にして目の前の女性の周囲の空気が凍り付いていったのがアスランには感じられた。
「まぁ・・・・一ヶ月前から、予定を空けておいてほしいとお願いしておきましたのに・・・・突然のご予定ですか・・・・?まぁまぁ・・・・困りましたわね・・・・・・」
「いや・・・・その・・・・・・・。どうしても、早めに帰って来いと・・・・・キラのお願いでして・・・・」
ぴくりと、その名前を出した瞬間に空気が絶対零度から溶かれてゆくのを感じられ、アスランは息を吐いた。 このまま機嫌を損ね続けたら、明らかに無事な状態で自分が家に帰れるわけがないことは分かっていたからだ。
「夕方までに帰れれば、それでいいので・・・それまでは一生懸命協力しますか・・・・・?ラクス・・・?どうかしました・・・・・」
目の前の女性、ラクス・・・に取りあえず機嫌を直してもらおうと言いつくろっていると、当の本人はほとんど聞いていなかった様子で、目を丸くさせアスランの後ろを無言で見つめていた。 その様子に気づき、視線を追ってアスランが振り向くと・・・
「・・・・・か・・・がり・・・・・?」
ラクス以上に目を開き立ち尽くすカガリの姿があった。
―――――
親友ってのは、本当に大事な存在だと思う。 だって自分は本当なら幸せの真っ只中なのに・・・俺は・・・とても、知らないふりして楽しんでるなんて出来なくて・・・
「シン・・・・ビョーキ・・・?」 「・・・・・え!?何、ステラ!!」 「シン・・・・・ぼーっとしてる・・・・ステラ・・・・心配・・・・。シン・・・大丈夫?」
首を傾げながら、涙目になって袖口を握る恋人の姿にシンは一瞬頭が真っ白になるほど硬直したが、すぐにふやけたと表現するにふさわしい、しまりのない笑顔で恋人の蜜色に輝く髪の毛を撫ですいた。
「ごめんごめん・・・ちょっと、考え事してたんだ・・・。ビョーキじゃないよ、大丈夫!」 「シン・・・・でも、悩んでる顔・・してる・・・・大丈夫じゃない・・・」
普段はぽーっとしていて、何も考えていないように見える恋人のするどい言葉にシンは苦笑すると、撫でる手はそのままに空を見上げて白状するように打ちあけた。
「ステラ・・・親友が、幸せじゃないって辛いよなぁ・・・・。」 「親友・・・・シンの友達・・・。幸せじゃないの・・・・?」 「うん・・・・いや・・・多分・・・、いや絶対幸せになれるはずなんだ!!でも、何でか上手くいかなくって・・・・見ててじれったいし・・・・・親友なのに何も出来ないの、俺くやしくってさ・・・」 「シン・・・・・友達・・・辛い・・・だから、シンも辛い・・・・?」 「そう、だってステラのことも俺、結構相談にのってもらってたんだ・・・カガリに・・・」 「カガリ・・・・?シンの友達・・・・・女の子・・・・?」 「あ!!違う!!いや、女だけど女じゃないって言うか・・・!!カガリはカガリなんだ!!何があっても親友っていうか・・・俺はステラだけだし・・・!!!あ・・・・////」
不安そうに見上げる、ステラに気づき両手を振りながら言い訳のように説明しようとするが、思わず余計な本音まで口走ってしまい、顔を真っ赤にさせ片手で隠すように覆って恋人の様子を覗き見た。
「うん・・・・・ステラ、シン・・信じてる・・・。きっと大丈夫・・・カガリはシンが祈ってるから・・・幸せになれる・・・・」
花のように笑いながら、微笑みかけて手を握る恋人にシンはさらに顔を真っ赤にさせて苦笑した。
「ステラが言うなら・・・大丈夫・・・だな・・・。カガリ・・・ちゃんと勇気出してあいつに言えたかなぁ・・・」
空を仰ぐ。さっきまで晴れ渡っていた空にはいつのまにか大きな雨雲が広がり、今にも振り出しそうな緊張感を漂わせていた。濡れてしまわないように、ステラの手を引き急ぎ足にシンは歩き出した。
―――――――――――――――
「はぁ・・・はぁ、はぁ・・・・・っ・・・・・!!」
急いで・・・・急いで、離れて・・・・・。
でなければアスランは・・・・・・追いかけて・・・―――――
「・・・・来るはずないか・・・・・、彼女とデート・・・だもんな・・・」
一言二言言い訳をして・・・、いや、実際は何も言えてなかったかもしれない、言っててもショックと衝撃で言葉になってなかったかもしれない・・・。 何度も、シンに弱音を吐いて、自分で駄目だ駄目だと言いながら、実際はどこかでまだアスランの中で自分は一番だと思っていた。 恋人のように思われてなくても、妹としてでも、幼馴染だとしてでも、自分は彼が一番に思ってくれる相手なのだと・・・
「違うじゃないか・・・・・。どうりで・・・シンのこと妙に応援するわけだ・・・・・」
思いもよらない存在。アスランはいつの間にか、自分の大切な人を見つけていたのだ。
どうしても決心がつかなくて、それでもアスランがカガリを気にしてたよ・・・と兄であるキラから聞いた瞬間、嬉しさに飛び出して想いを告げるためにその背中を追いかけた。
「行かなきゃよかった・・・・・」
望みがないと分かってても、それでも告げようとしたというのに・・・自分とはまるで正反対な、愛らしい笑顔の大人な女性に微笑みかけるアスランに、好きですなどと言えるほどカガリは無粋な子供ではなくなっていた。
ぽつぽつと空から雨の雫が、降り始める。 まるで自分の気持ちを代弁しているようだ・・・と、カガリは溢れる涙をこらえながら空を仰いだ。
「あれ・・・・カガリ・・・?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シン・・・・?」 「やっぱりカガリじゃん!?何してるんだこんなとこにずぶ濡れで!!」
振り向けば、親友が見知らぬ女の子と並んで立っていた。
「そのままだと、風邪引くぞ!!取りあえず、お前も家に・・・」
「シン・・・・・まって・・・・・・カガリ、泣いてる・・・」 「え!?」
何故か自分の名前を知っている見知らぬその女の子の指摘に、うろたえながら自分をみやるシンの姿にカガリは苦笑した。
「あははっ・・・シン・・・彼女が、お前の恋人か・・・?今日デートだったんだな・・・」 「カガリ・・・・何、どうしたんだ・・・?」 「・・・・・・アスラン・・・・彼女がいたんだ・・・・・。」 「え・・・・・?」 「彼女がいたんだ!!綺麗で可愛らしい、私とじゃ比べ物にならないくらいの大人な・・・・女の人が・・・・・・傍で・・・笑ってた・・・」
力が抜けたように、座り込み膝を抱えながらうずくまる。道行く人の視線など気にしていられなくなるくらいに、嗚咽が漏れた。
「カガ・・・・・・」
状況を理解できずうろたえていたシンだが、袖口をひっぱるステラの視線を受けてカガリに近寄った。
「カガリ!!!!」
しかし、それはシンではない別の声に阻まれ、その聞きなれた低い響きにカガリは肩を震わせ振り向いた。
「アスラン・・・・?何で・・・・」
追ってくるはずのない人、隣にはすでに違う人がいるはずの人、何でここに・・・?
―――――――――――――
振り向いた先には、悲しそうに自分を見つめる何より愛しい少女。 肩が震えているのをみて、どうしたのだろうと触れようと手を伸ばした瞬間に、
振り払われて、震える声で“ごめん”と告げると、逃げるように彼女は走り出した。
「追わなくてよろしいのですか?」 「ラクス・・・?」 「彼女、泣きそうなお顔をされていましたわよ?」 「いや・・・・・・。何で・・・・カガリ・・・・・?」
手を振り払われ、逃げ出されたショックから呆然としている俺を見つめると、ラクスは眉をひそめひとつため息をついて俺の肩を叩いた。
「早く、追いかけてください。そうでないと私も寝覚めが悪いですし・・・それにアスラン・・・・貴方も一番大事なものを失くしてしまいますわよ。」
「・・・・・・っ!!・・・失礼します!!」
ラクスの言うところの本当の意味は理解できなかったけれど、泣き出しそうな彼女の顔が頭から離れなくて、急いでカガリの去った方へと駆け出した。
ぽつぽつと降り始める雨に、誰かが悲しんでいるような気がして何故か無性に胸がしめつけられる。
大通りに出てあたりを見回し、カガリの姿を探した。
雨にも関わらず、休日の町並みは人で埋め尽くされていて・・・
「・・・・・・見つけた・・・」
昔から、迷子になったカガリを見つけるのは得意だった。どんな人ごみの中だってあの眩しい金色の髪を自分が見つけられないはずがない・・・・ しかし、見つけた金色の髪は消えるように視界から外れ、その向こう側には・・・
一度見たことのある黒い髪の男が、別の金色の髪の少女と腕を組んで立っていた。
うろたえる男、そして、その目の前で泣き崩れ座り込むカガリ・・・
――――――― 一瞬にして頭が真っ白になった
何故お前の隣にカガリが立っていない?何故、お前の隣には別の女が立っているんだ? 何でカガリは泣く? そいつの隣に別の女がいるからか?
だから・・・・泣くのか・・・・・?
ふざけるな・・・・っ!!
「カガリ!!」
激情のまま俺は叫び、駆け出した。
―――――――――――――――
「お前!!どういうつもりだ!!」
アスランは呆然と座りつくすカガリの手前に入り込むと、手前に立っていたシンの胸倉を掴み怒鳴り上げた。
「ど、どういうつもりだっ・・・て・・・」 「アスラン!どういうつもりなのはお前だろ!?なんでこんなとこにいるんだよ!!」
突然現れて、自分の親友に食って掛かったアスランに、カガリはその背と肩を掴み引っ張った。
「なんでだと!?カガリこそなんでかばう!!!」 「なんでって、だってシンは・・・!!!」 「自分の恋人が他の女といるってのに、カガリはそれでもいいっていうのか!?」
「「あ・・・・・・」」
シンとカガリが声をそろえて反応を示した。
「シン・・・・・どういうこと・・・・・」
ドスの聞いた声が真横から唸り、シンはギギギと首を動かし横の恋人を見やった。
「いや・・・その、違うんだステラ・・・・これは嘘で・・・・」 「嘘!?カガリに対する気持ちが嘘だって言いたいのか!!?」 「いや、それが違くてね・・・!?」 「シン、どういうこと!?・・・・ステラが、嘘、だったの・・・・!?」 「ち、違っ・・・・・ステラ・・・・・!!」 「お前!!」
「やめてくれ!!!!」
招集の着かないほどに、泥沼な展開になっていた三人の会話を止めたのは、カガリの涙ながらの怒鳴り声だった。
「何で・・・・?何でアスランが怒るんだよ・・・。応援するって言ったじゃないか・・・!!シンと付き合うって言ったのは、嘘だった・・・でまかせだった・・・!!私がアスランのこと・・・アスランのこと好きだから!!嘘言って、焼きもちやいてもらおうと思って協力してもらっただけなんだよ!!」
「え・・・・・・・・・?」
カガリが告げる言葉に、アスランはシンの首元を掴んでいた手を離すと呆然と声を漏らした。
「好きだったから・・・ずっと昔から好きだったから・・・・。でも・・アスランは応援するからって・・・・・。自分にはもう、他に相手がいるくせに・・・何で追いかけてなんかくるんだよ!!何で、シンに怒ったりするんだよ!!!もう・・・・・嫌だ・・・・・妹なんかいやだ・・・・・私は、アスランの妹じゃないのに・・・・・・」
涙を腕で拭いながら、カガリはあんなにも伝える事に躊躇していた自分が今、すべてをさらけだしていることを不思議に思い苦笑した。 ただ妹の失恋現場に立ち会って許せないという心境なだけだろうが、それでもシンを怒鳴りつけたアスランの気持ちが・・・カガリは絶望しながらもどこか嬉しかったのかもしれない。
(いつのまに・・・こんな表情するようになったんだろう・・・・)
目の前で、苦しげに微笑むカガリの顔はすでに幼い面影を1つも残さず、ただアスランへの想いを伝えたい一心な一人の女性の顔だった。 見知ったようで、始めてみるそのカガリの顔に自分が今まで、年齢というどれだけくだらない事に怯えて大事なものを見失っていたかに気づいた。
―― 君はカガリの兄じゃないんだからね? ――― ―― 一番大事なものを失くしてしまいますわよ・・・ ―――
親友と、カガリと会ったことのない友人でさえ、すぐに気づいたというのに・・・
「あの・・・・嘘ついてすんませんでした・・・。でも、カガリ本当にあんたが好きで・・・!!っていうか・・・俺にはあんただってカガリを・・・・・!!・・・・・・・・っ・・・・・・カガリは俺の大事な親友だから・・・これ以上苦しめんの・・・やめてもらめますか・・・・・・!?」
シンは必死にカガリをかばいながら、それでも本当に言いたい事だけは恋人に繋げた手に力を込めてこらえた。
「カガリと・・・・・2人にしてもらえるか・・・・・?」
シンの視線を受け、アスランはカガリの肩に手を置いて言った。 びくりと震え俯いたカガリを一度みやったが、こくんと小さく頷きシンはステラの手を引いてその場から去った。
いつのまにか小雨になった雨の雫が、ぽつぽつと2人に降り注いだ。
「親友・・・・・か・・・・。やっぱり彼はいいやつだな・・・・」
アスランの呟くような言葉にカガリは、顔を仰ぎ視線を合わせた。
風が吹き、空が晴れて雲間から光が注ぎ始め、2人を照らす。
目を細め、見たこともないくらい切ないほどに微笑むアスランを見た瞬間、カガリの視界が一瞬にして紺色で包まれ、自分ではない息遣いを間近に感じた。
そうして唇に、柔らかく暖かなものが触れ、カガリは自然と瞳から涙をこぼした。
「・・・・・・・・・・・好きだ・・・」
唇を離して呟き、零れた涙を指で拭うと再び、今度はカガリの体を愛しそうに抱きしめながら唇を合わせた。
「んっ・・・っふ・・・・嘘・・・・・」
愛しそうに触れられながら、それでも信じられなくてカガリはアスランの胸を押し返そうとした。
「嘘じゃない・・・・・・ずっと好きだった・・・・・ずっと・・・傍にいられなくなることが・・俺は怖くて・・・言い出せなくて・・・・・ごめん・・・カガリ・・・・・ごめん・・・・」
瞼に、頬に、鼻先に、許しを請うようにアスランは口付けた。 唇が、触れるところから想いが染み渡るようで、カガリはとまることのない涙を流し、たまらず腕をアスランの背に回した。
「アスラン!!アスランも私と一緒だったんだな・・・・!怖くて・・・・ずっと傍にいたかったけど、拒否されるのが怖くて好きだって言えなかったんだ!!だから、嘘ついてシンと付き合ってるって・・・っんん!!!」
「ごめん・・・・俺が本音を言わないばかりに不安にさせて・・・でも、もう二度と他の男の隣なんかに立つな・・・・。カガリの隣は・・・・・もう俺だけのものだ・・・・」
怒りにも似た熱の篭った視線に、カガリはやっと望んだ嫉妬という感情をアスランが表してくれてることに嬉しそうに微笑み、何より愛しい人の顔を見逃すものかと深緑の瞳を見つめながら再び降りてきた唇を、青空から降り注ぐ光を浴びながら受け止めた。
嘘をついてごめんな・・・・・
とっても後悔しています・・・
これからは素直に気持ちを伝え続けるから・・・
だから私を・・・・愛し続けてほしい・・・・・
ずっと・・・・・・・・・今までの様に・・・・これからも・・・・・ずっと・・・・・・
本当は・・・・本当に・・・・大好きだよ・・・・・アスラン・・・・
end
COMMENT
遂に完結ですか!!
とっても面白かったです〜(´∀`*)
カガリとシンが仲が良いのはやっぱり好きですvv
カガリたんがスッゴク可愛くて、もう萌え死にしそう…!!←
話の構成とか、いろいろ勉強させていただきました!!
そして、ブログの方にコメント、ありがとうございます(>_<)
アンケも答えていただいてありがたいです!
参考にさせていただきます!
それでは、またお邪魔させていただきます!

